テポドン2号は損壊落下 偵察衛星で確認
日米両政府は6日、北朝鮮が5日に発射した長距離弾道ミサイル「テポドン2号」が発射直後に異常を起こして損壊、その一部が発射場付近に落下したことを確認した。テポドン2号は2段式だが、1段目の新型ブースターの燃焼に問題が生じたと分析している。ミサイルの構造的な問題が浮上したことで、北朝鮮の別のテポドン2号発射の動きに影響が出ることも予想される。 北朝鮮は5日午前4時59分に北東部の舞水端里(ムスダンリ)のミサイル施設から、テポドン2号を発射した。同日発射した7発のミサイルの3発目で、約400キロ飛び日本海に落下したとみられているが、発射後、日米両政府が偵察衛星などで状況を確認したところ、テポドン2号の一部と見られる物体がミサイル施設の数キロ以内で確認された。 小規模爆発など新型ブースターに何らかの燃焼異常があり、ミサイル自体が損壊したと分析している。米政府は、新型ブースターが正常に燃焼を続けたのは約40秒間とみている。 このテポドン2号をめぐっては、専門家の間には「米国などを刺激しないために故意に短距離で撃った」との見方もあったが、ミサイルの損壊が確認されたことで、日米両政府は発射に失敗したとの見方を固めた。 偵察衛星の情報などから、発射されたテポドン2号を舞水端里のミサイル施設に運び入れた際には、さらにもう1発運び込んだとみられ、これはまだ施設内の倉庫に保管されている模様だ。北朝鮮外務省が6日、「今後もミサイル実験を継続する」と発表したことから、政府内には再発射を危ぶむ声があるが、新型ブースターに構造的な問題があれば、早期の再発射の可能性は低いとの見方が出ている。
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