2ちゃんネタは誰のもの? スレ紹介ブログの閉鎖相次ぐ
こうしたスレ紹介系ブログは、2ちゃんねるの雑多な情報から面白いスレッドを再構築して掲載しているケースが多い。複数の掲示板で構成されている巨大な2ちゃんねるに直接アクセスせずとも情報を得られることから人気も高く、商用サイト並みのアクセスがあるブログもある。一部のスレ紹介系ブログでは、一説によると月額300万円にも上るというアフィリエイトによる収益を得ていたという。 今回スレ紹介系ブログが相次いで閉鎖しているのは、2ちゃんねるの利用者、いわゆる“住人”たちからの厳しい反発があったからだ。 そもそも、2ちゃんねるは利用者たちがスレッドを立て、レスをつなげ、それがコンテンツになっている。今流行のCGM(Consumer Generated Media)の先駆けのようなものだ。2ちゃんねる利用者から見れば、スレ紹介系ブログは、コンテンツを作成した自分たちに無断でコンテンツを利用している存在だろう。さらに、そうしたブログの管理人らがアフィリエイトで稼いでいることが明らかになると、反発も強まった。 こうした反発を受け、5月下旬以降、いくつかのスレ紹介系ブログが閉鎖した。この問題のまとめサイトなどによると、40前後のブログのうち、15前後のブログが閉鎖したようだ。 5月31日だけでも7万近いアクセス数を誇る「【2ch】ニュー速VIPブログ(`・ω・´)」の管理人は自身のブログ上でこう心境を述べた。「アフィリ(エイト)はブログを続ける“モチベーション”になってました。今スレ紹介系ブログのアフィリが問題になってますが、ほとんどの管理人が僕と同じモチベーションを保つためにやってるはずです」。その一方で、「そして2ちゃんねるの住民の人が『俺達の書き込みで金儲けしてんじゃねーよ』と騒ぐのも必然です」と、住人側への理解も示した。 こうした状況に、2ちゃんねるの管理人である西村博之氏は傍観の構えだ。この問題をテーマにしたスレッドにいったんは「2ちゃんになんらかの貢献をすればいいんじゃない」と書き込んだようだが、その後は動きを見せていない。5月31日、西村氏は編集部の取材に対して「どういうオチになるのかなぁ、、と観客席から見てますー」とコメント。依然、傍観を決め込んでいる。 2ちゃんねる発のコンテンツをめぐっては、2002年にタカラが「ギコ猫」の商標登録出願を取り下げたほか、2005年にはエイベックスが2ちゃんねるのキャラクターに“インスパイヤ”されたという「のまネコ」騒動が起こっていた。
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